郡奉行こほりぶぎやう)” の例文
しきて今や/\と相待あひまちける所へ三五郎次右衞門寺社奉行じしやぶぎやう郡奉行こほりぶぎやう同道にて來りしかば祐然は出迎いでむかたゞち墓所はかしよへ案内するに此時三五郎は我々は野服のふくなれば御燒香せうかうを致すはおそれあり貴僧きそう代香だいかう
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
杏坪が江戸に往反わうへんしなくなつたのは何故であらうか。郡奉行こほりぶぎやうにせられたのが此年の七月ださうだから、早く年初若くは前年より東遊せずにゐたのであらうか。頼氏の事に明るい人の教を受けたい。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
何と申すやと尋ぬるに弟はへい五郎と申し候とこたへけるに郡奉行こほりぶぎやうだんじ急ぎ平の字の付たる村々を調しらべさせけるに十三ヶ村有れば是を始より一々亭主ていしゆ讀聞よみきかすに平澤村ひらさはむらと云に到りて亭主はたと手を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
とき享保きやうほ十年九月七日越後高田の城主じやうしゆ榊原家さかきばらけ郡奉行こほりぶぎやう伊藤いとうはん右衞門公事方吟味役小野寺源兵衞川崎金右衞門其外役所へそろひければ繩付なはつきのまゝ傳吉を引据ひきすゑ訴訟人そしようにん上臺憑司かみだいひようじをも呼出し伊藤はいかめしく白洲しらす
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)