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逆捻
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さかね
ふりがな文庫
“
逆捻
(
さかね
)” の例文
確に
業
(
わざ
)
をしたに違いませんが、もう電車を下りますまでには同類の
袂
(
たもと
)
へすっこかしにして、証拠が無いから
逆捻
(
さかね
)
じを遣るでございます
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
こっちに確かな証拠を握っていない以上は、
逆捻
(
さかね
)
じに言いがかりを付けられて、飛んだ目に逢うことがある。
箕輪心中
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
浅井は商業に失敗して、深川の方に
逼塞
(
ひっそく
)
しているその伯父と一度会見すると、こっちから
逆捻
(
さかね
)
じを喰わして、少しの金で、事件の片がぴたりついてしまった。
爛
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
出し妾の所は
躾
(
しつけ
)
が
厳
(
きび
)
しいので通っているそのくらいなら何で稽古に
寄越
(
よこ
)
しなさったのかと
逆捻
(
さかね
)
じ的の
挨拶
(
あいさつ
)
を
春琴抄
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
「そこです。私はつい『それはガラマサどんです』と口走ってしまいました。『こら、ガラマサとは何だ?』と笑いながらでしたが、早速
逆捻
(
さかね
)
じを食わせました」
ガラマサどん
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
▼ もっと見る
もし、縛ったり、家宅捜査をしたりして、書類が出て来なかったら、シムソンは何と云うでしょう。それこそ、どんな
逆捻
(
さかね
)
じを食っても仕方がないではありませんか。
計略二重戦:少年密偵
(新字新仮名)
/
甲賀三郎
(著)
津幡秀子に
逆捻
(
さかね
)
ぢを食つて、増野は、「いけねえ」と頭を掻く真似をした。
双面神
(新字旧仮名)
/
岸田国士
(著)
近藤勇は、これがグッと
癪
(
しゃく
)
にさわった。一応の届出に対して、直ちに相当の会釈あるべきものと信じていた小役人が、ほかならぬ新撰組の隊長に向って
逆捻
(
さかね
)
じとは意外千万、近藤勇は、傲然として
大菩薩峠:37 恐山の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
彼はそれを証拠にして、現在、
父子
(
おやこ
)
すらもその血が一つに合わないのであるから、滴血などをもって裁判をくだされては甚だ迷惑であると、
逆捻
(
さかね
)
じに上訴した。
中国怪奇小説集:17 閲微草堂筆記(清)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
とお母さんは
逆捻
(
さかね
)
じを食わせて
ぐうたら道中記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
もしそうならば、重々
太
(
ふて
)
え奴らだ。しかしお城坊主の伜なんぞには随分悪い奴がある。
下手
(
へた
)
をやると
逆捻
(
さかね
)
じを喰うから、気をつけて取りかからなけりゃあならねえ
半七捕物帳:50 正雪の絵馬
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
逆捻
(
さかね
)
じを食って少しあわてた半七は、わざと
仰山
(
ぎょうさん
)
らしく驚いてみせた。
半七捕物帳:20 向島の寮
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
そこで、劉は張と連れ立ってその催促にゆくと、彼はそれを素直に支払わないばかりか、種々の
難癖
(
なんくせ
)
をつけて
逆捻
(
さかね
)
じに劉を罵りました。劉は黙ってそのまま帰って来ましたが、あとで張に話しました。
中国怪奇小説集:09 稽神録(宋)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
逆
常用漢字
小5
部首:⾡
9画
捻
常用漢字
中学
部首:⼿
11画
“逆”で始まる語句
逆
逆上
逆立
逆手
逆鱗
逆様
逆落
逆茂木
逆襲
逆巻