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赤児
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あかんぼ
ふりがな文庫
“
赤児
(
あかんぼ
)” の例文
旧字:
赤兒
三年前までは死んだ
赤児
(
あかんぼ
)
の泣声がややもすると耳に着き、
蒼白
(
あおじろ
)
い
妻
(
さい
)
の水を
被
(
かぶ
)
った
凄
(
すご
)
い姿が眼の先にちらついたが、酒のお蔭で遂に追払って了った。
酒中日記
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
放鳥の
機嫌
(
きげん
)
を取つて貰はにやならないのだからつて——
私
(
わたし
)
だつて、
赤児
(
あかんぼ
)
の時から手塩にかけたお
前
(
めえ
)
のことだもの、厭だつてもの無理にと言ひたかないやね
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
舌をこきますときは化物が
赤児
(
あかんぼ
)
でも喰うような顔付を致しまして、すっかり溜飲を吐いてから
嗽
(
うがい
)
を致しまして、顔を洗い、それから先ず着物を着替るので、其の永い事
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
可愛いゝ子供も
赤児
(
あかんぼ
)
も沢山居ります。どうか御姉上様にも御丈夫でいらっして下さいませ。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
まだ二三日はある筈だと思って居た
赤児
(
あかんぼ
)
のミルクが、もう一滴もなくなっていた事を知ったのは今朝であった。が、三人の親たちは其れよりももっと悲惨な事実に気が付いて居た。
小さな王国
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
▼ もっと見る
それは
恰
(
あだか
)
も昔の七つさがり、
即
(
すなわ
)
ち
現今
(
いま
)
の四時頃だったが、
不図
(
ふと
)
私は眼を覚ますと、店から奥の方へ行く土間の
隅
(
すみ
)
の所から、何だかポッと
烟
(
けむ
)
の様な、
楕円形
(
だえんけい
)
の
赤児
(
あかんぼ
)
の大きさくらいのものが
子供の霊
(新字新仮名)
/
岡崎雪声
(著)
おさよが私を抱いて
赤児
(
あかんぼ
)
扱いにするのを私は
表面
(
うわべ
)
で嫌がりながら内々はうれしく思い、その温たかな柔らかい
肌
(
はだ
)
で押しつけられた時の心持は今でも忘れないのでございます。
女難
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
万一
(
ひょっと
)
して
軽躁
(
かるはずみ
)
な事をしてはならぬと、貞女なおくのでございますから、
一歳
(
ひとつ
)
になりますおさだと申す
赤児
(
あかんぼ
)
を十文字に
負
(
おぶ
)
い、鼠と紺の子持縞の足利織の
単物
(
ひとえもの
)
に幅の狭い帯をひっかけに結び
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
其処
(
そこ
)
で野郎も考へたと見える、
寧
(
いつ
)
そ俺と云ふものが無かつたら、女房も
赤児
(
あかんぼ
)
も世間の情の陰で
却
(
かへつ
)
て露の命を
継
(
つな
)
ぐことも出来ようツてんで、近所合壁へ立派に
依頼状
(
たのみじやう
)
を
遺
(
のこ
)
して、神田川で土左衛門よ
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
人の住んで居ない町かと思われる程で、少女が(産婆)の軒燈の前まで来た時、其二階で
赤児
(
あかんぼ
)
の泣声が微かにした。少女は頭を上げてちょっと見上げたが、其儘すぐ一軒
置
(
おい
)
た
隣家
(
となり
)
の二階に目を注いだ。
二少女
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
赤
常用漢字
小1
部首:⾚
7画
児
常用漢字
小4
部首:⼉
7画
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赤児様