“譎詐”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きっさ50.0%
きつさ18.8%
けっさ18.8%
いつはり6.3%
きっき6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
欺かるるもの、欺くものと一様の譎詐きっさに富むとき、二人ににんの位地は、誠実をもって相対するとごうも異なるところなきに至る。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
に彼の頼める鰐淵直行の如きは、彼のからうじてそのなかばを想ひ得る残刻と、つひに学ぶあたはざる譎詐きつさとを左右にして、始めて今日こんにちの富を得てしなり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
独逸ドイツはその汎独主義の手先に土耳古トルコ人をまで使役して豺狼さいろう飽く無きの大欲を遂げんと欲し、譎詐けっさ百端至らざる無かった。
永久平和の先決問題 (新字新仮名) / 大隈重信(著)
地獄ぢごく夜叉やしゃ肉體からだには何者なにものませうとや? あんな内容なかみにあのやうな表紙へうしけたほんがあらうか? あんな華麗りっぱ宮殿きゅうでん虚僞うそ譎詐いつはりすまはうとは!
いうな姦物、首鼠両端児! 味方となり敵となる譎詐きっきの奴! おのれ本心はこうであろう、田沼の隠密こうであろう! ……これ十二神、聡明達識、その方の資を
血煙天明陣 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)