譎詐けっさ)” の例文
独逸ドイツはその汎独主義の手先に土耳古トルコ人をまで使役して豺狼さいろう飽く無きの大欲を遂げんと欲し、譎詐けっさ百端至らざる無かった。
永久平和の先決問題 (新字新仮名) / 大隈重信(著)
譎詐けっさ百端ひゃくたんの心術」の人であるとなし、賢い薩州侯の公論を至極しごく公平に受けいれることなぞおぼつかないと考え
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
虚偽と譎詐けっさと不正に満ちた社会には、もう光明がない。希望を繋ぐことができない。そう考えんとするのだ。
人間否定か社会肯定か (新字新仮名) / 小川未明(著)