つばら)” の例文
貴人九二古語ふることかれこれわきまへ給ふに、つばらに答へたてまつるを、いといとでさせ給うて、九三かれろくとらせよとの給ふ。
我は其事を我心上に血書して復た消滅すべからざらしめしが故に、亦併せて此景のつばらなることを記し得たり。
こゝに於て王って入り、珙を宮中にきてつばらそうせしむ。珙諦視ていしすることやや久しゅうしていわく、殿下は龍行虎歩りゅうこうこほしたまい、日角にっかく天をさしはさむ、まことに異日太平の天子にておわします。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
そも四九保元ほうげん御謀叛ごむほん五〇あめかみの教へ給ふことわりにもたがはじとておぼし立たせ給ふか。又みづからの人慾にんよくより計策たばかり給ふか。つばららせ給へとまうす。
この「ルチフエエル」が姿をば、一たび見つるもの忘るゝことなし。われもダンテが詩にて、彼奴かやつ相識ちかづきになりたるが、汝はよべの囈語うはごとに、その魔王の状を、つばらに我に語りぬ。
されば富貴のみちは仏家にのみそのことわりをつくして、儒門の教は八九荒唐くわうたうなりとやせん。九〇かみも仏の教にこそ九一らせ給ふらめ。九二いなならばつばらにのべさせ給へ。
その「アモレツトオ」は、何故を放てる。こは我が今少しつばらに知らんと願ふところなれど、フランチエスカの君は教へ給はざりき。君の宣ふやう。そは文にあれば、讀みて知れかし。