れつ)” の例文
花下かかに五れつせる緑萼りょくがくがあり、花冠かかん高盆形こうぼんけいで下は花筒かとうとなり、平開へいかいせる花面かめんは五へんに分かれ、各片のいただきは二れつしていて、その状すこぶるサクラの花に彷彿ほうふつしている。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
「もし袁紹が、君の策を容れたら、予の陣地は七れつとなるところだった。ああ危うい哉。——して、君は今、この陣へ来て、逆に彼を破るとしたら、どう計を立てるか」
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
けてのこう、その花は茎頂けいちょうに集合して咲き、また梢葉腋しょうようえきにも咲く。花下かか緑萼りょくがくがあって、とがった五つの狭長片きょうちょうへんに分かれ、花冠かかんは大きなつつをなし、口は五れつして副片ふくへんがある。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
街道では四ぶんれつにたたかれ、深田や林へ追いこまれた上、大津ノ浜にはまた、叡山と同心の堅田党や和仁党の武士が、たくさんな小舟に僧兵を満載して、先廻りしていたので、六波羅の主力は
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
秋にくきの上部分枝ぶんしし、小枝端しょうしたんに五れつせる鐘形花しょうけいかを一りんずつけ、大きな鮮紫色せんししょく美花びかが咲くが、栽培品には二重咲ふたえざき花、白花、淡黄花たんおうかしぼり花、大形花、小形花、奇形花がある。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)