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蟾蜍
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ひきがへる
ふりがな文庫
“
蟾蜍
(
ひきがへる
)” の例文
どうぞして
物
(
もの
)
にせうと
氣
(
き
)
を
揉
(
も
)
まっしゃるのぢゃが、あのよな
人
(
ひと
)
に
逢
(
あ
)
ふよりは、
予
(
わし
)
ゃ
蟾蜍
(
ひきがへる
)
に
逢
(
あ
)
うたはうが
優
(
まし
)
ぢゃ、と
言
(
い
)
うてな、あの
蟾蜍
(
ひきがへる
)
に。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
白い鵞鳥は
蟾蜍
(
ひきがへる
)
となり、黄金の匙は怪しいニツケルのナイフとなり、酒は酢となり、きりぎりすは
蚯蚓
(
みみづ
)
となり
桐の花
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
冷
(
つめ
)
たい
月
(
つき
)
の
光
(
ひかり
)
に
射
(
さ
)
されて、
人目
(
ひとめ
)
に
掛
(
かゝ
)
らぬ
石
(
いし
)
の
中
(
なか
)
に
封込
(
ふうじこ
)
められた
蟾蜍
(
ひきがへる
)
の
如
(
ごと
)
く、わが
身
(
み
)
は
醜
(
みにく
)
い
鉱皮
(
くわうひ
)
の
下
(
した
)
に
押
(
お
)
し
籠
(
こ
)
められてゐる
時
(
とき
)
、ほかの
人
(
ひと
)
たちは
清浄
(
しやうじやう
)
な
肉身
(
にくしん
)
で
上天
(
じやうてん
)
するのだらう。
癩病やみの話
(新字旧仮名)
/
マルセル・シュウォッブ
(著)
蟾蜍
(
ひきがへる
)
に向つて、美とは何ぞやと尋ねて見よ。蟾蜍は答へるに違ひない。美とは、小さい頭から突出た大きな二つの
團栗眼
(
どんぐりまなこ
)
と、廣い平べつたい口と、黄色い腹と褐色の背中とを
環礁:――ミクロネシヤ巡島記抄――
(旧字旧仮名)
/
中島敦
(著)
さうして僅かばかりの物質——人骨や、齒や、瓦や——が、
蟾蜍
(
ひきがへる
)
と一緒に同棲して居る。そこには何もない。何物の生命も、意識も、名譽も。またその名譽について感じ得るであらう存在もない。
宿命
(旧字旧仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
▼ もっと見る
蟾蜍
(
ひきがへる
)
よっ。——なにも
恐
(
こは
)
い事は無い。
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
しろがねの小さき匙もて
蟾蜍
(
ひきがへる
)
スープ啜るもさみしきがため
桐の花
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
墓と、石と、
蟾蜍
(
ひきがへる
)
とが、地下で私を待つてるのだ。
宿命
(旧字旧仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
さよなら——あの
蟾蜍
(
ひきがへる
)
は僕だ。
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
蟾蜍
(
ひきがへる
)
幽霊のごと啼けるあり人よほのかに歩みかへさめ
桐の花
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
蟾蜍
(
ひきがへる
)
は𢌞つて通る。
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
蟾蜍
(
ひきがへる
)
の啼く
思ひ出:抒情小曲集
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
蟾
漢検1級
部首:⾍
19画
蜍
漢検1級
部首:⾍
13画
“蟾蜍”で始まる語句
蟾蜍石