螢火ほたるび)” の例文
新字:蛍火
ところが、立派りつぱひかりのあるはずのはち螢火ほたるびほどのひかりもないので、すぐに註文ちゆうもんちがひといつてねつけられてしまひました。
竹取物語 (旧字旧仮名) / 和田万吉(著)
自慢じまんじる親切しんせつ螢火ほたるび大事だいじさうにはさげて、てしすみうへにのせ、四邊あたり新聞しんぶんみつ四つにりて、すみほうよりそよ/\とあほぐに、いつしかれよりれにうつりて
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
一郎がおびえて叫んだ時には、ライターはもう、螢火ほたるびの様な果敢はかない光になっていた。
魔術師 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
月の前の螢火ほたるびのように、見る影もなく消されてしまった。
藤十郎の恋 (新字新仮名) / 菊池寛(著)