脚半きやはん)” の例文
いづれも小笠をがさのひさしをすゑ、脚半きやはんかるく、しつとりと、拍子ひやうしをふむやうにしつゝこゑにあやをつてうたつたが……うたつたといひたい。
木菟俗見 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
はなししてところへ、突然とつぜんはやしなかから、半外套はんぐわいとうた、草鞋わらじ脚半きやはんの、へんやつた。
人相にんさうわる望生ぼうせい。それが浴衣ゆかたがけに草鞋わらじ脚半きやはんかま萬鍬まんぐわつてる。東京とうきやうだとつたり、また品川しながはだともこたへる。あやしむのは道理だうりだ。それがまたいしるといふのだから、一そう巡査じゆんさあやしんで。