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聞違
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きゝちが
急ぎしゆゑ少しも早くと思ふ
念より八ツを七ツと
聞違へて我を
起し
呉しならんまだ
勿か/\に夜は明まじ
偖蝋燭の
無ならば
困つたものと立止り
灯影に中を
それはお
前が
何ぞの
聞違へ、
私は
毛頭も
覺えの
無き
事と、これが
此人の十八
番とはてもさても
情なし。
聞違ひだらうと
言つて
大喧嘩を
遣つたのだが、お
前もしや
其處へ
行くのでは
無いか、
其お
邸へ
行くのであらう、と
問はれて、
何も
私だとて
行きたい
事は
無いけれど
行かなければならないのさ