聖母せいぼ)” の例文
それからまもなくして、聖母せいぼマリアはたびからかえってきました。マリアは女の子をよんで、天国てんごくのかぎをかえすようにいいました。
聖母せいぼ手套てぶくろ」、刺罌粟とげけし母子草はゝこぐさ、どんなに眞白ましろな手よりも、おまへたちのはうが、わたしはすきだ。ほろんだ花よ、むかしの花よ。
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
麻利耶観音と称するのは、切支丹宗門きりしたんしゅうもん禁制時代の天主教徒てんしゅきょうとが、しばしば聖母せいぼ麻利耶の代りに礼拝らいはいした、多くは白磁はくじの観音像である。
黒衣聖母 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
まげにさしてあったさんらんたる美光の品も、それにゆかりのある、泰西たいせい名工の彫琢ちょうたく白金彫はっきんぼり聖母せいぼマリヤのこうがいなのであった。
鳴門秘帖:06 鳴門の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いつのころか、ここはカトリックの修道院しゅうどういんになって、道徳堅固けんごな外国の僧侶そうりょたちが、女人禁制きんせいの、清い、きびしい生活を送り、朝夕、聖母せいぼマリヤに対する礼拝れいはいを怠らない。
少年探偵長 (新字新仮名) / 海野十三(著)
一年たって、おきさきさまはまた男の子を生みました。そのばん聖母せいぼマリアがまたもお妃さまのところへあらわれて、いいました。
聖母せいぼ手套てぶくろ」即ち實※答利斯ジキタリスの花、信心しんじん諸人しよにんみなこれに接吻せつぷんする。
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
すると、聖母せいぼマリアは、生まれたばかりの赤ちゃんをおきさきさまのうでからとって、子どもといっしょにきえてしまいました。
なにしろ、けっこうなお聖母せいぼさまの日だ、おちいさいキリストさまの下着の、おせんたくして、ほしなすった日だ。
なにしろ、きょうは聖母せいぼさまの日だろう、聖母さまが幼子おさなごキリストさまの肌着はだぎをせんたくして、かわかそうという日だからね。ところが、あしたの日曜にちようには、おきゃくさんがおおぜいくる。
「わたしは聖母せいぼマリアです」と言いました。