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美酒
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うまざけ
ふりがな文庫
“
美酒
(
うまざけ
)” の例文
……おまえと、花世の婚礼に、わしは、世の中の何ものよりも強い、何ものよりも真実な、真っ赤な、神の
美酒
(
うまざけ
)
をここへ
湛
(
たた
)
えて来たんじゃ。驚いてくれるな
牢獄の花嫁
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
芬々
(
ぷんぷん
)
薫る処を、波々と、樽から
酌
(
つ
)
いでくれたから、私はごくごくと傾けた。
実
(
げ
)
に
美酒
(
うまざけ
)
の鋭さは、剣である。
卵塔場の天女
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
私
(
わし
)
も寂しい身の上だ。不足のない身分ながら、いつも寂しく日を送って来た。だがこれからは慰められよう。私は事業を恋と換えた。恋の
美酒
(
うまざけ
)
に酔い
痴
(
し
)
れよう。
八ヶ嶽の魔神
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
そは只
奇
(
く
)
しき夢を見るべく運命づけられた人間のあこがれの幻影で、愛は
美酒
(
うまざけ
)
の一場の酔に過ぎないことは、千古の鉄案として動かせないのであるが、我れ感じ、我れ生きて
愛人と厭人
(新字旧仮名)
/
宮原晃一郎
(著)
われ、
哀
(
かな
)
しき心にその
美酒
(
うまざけ
)
の
浸
(
し
)
み渡る心地ならめ。二郎は歓然として笑いまた月を仰ぎぬ。
おとずれ
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
▼ もっと見る
「沈黙は貧しさほどに美しく尊い。あなたの沈黙を私は
美酒
(
うまざけ
)
のように飲んだ」
クララの出家
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
愛
(
いと
)
しい人や
美酒
(
うまざけ
)
をとり上げるとは罪だぞ。
ルバイヤート
(新字新仮名)
/
オマル・ハイヤーム
(著)
美酒
(
うまざけ
)
、ほほゑみ、ともに匂ひかはし
春鳥集
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
あゝよしさらば
美酒
(
うまざけ
)
に
藤村詩抄:島崎藤村自選
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
「酒
酌
(
く
)
もう。重五の祝いだ、
土地
(
ところ
)
の
美酒
(
うまざけ
)
を
酌
(
く
)
みながらさいごの軍議をとげようぞ」
私本太平記:11 筑紫帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
紅
(
くれない
)
の
美酒
(
うまざけ
)
にまさるものはなかった。
ルバイヤート
(新字新仮名)
/
オマル・ハイヤーム
(著)
あゝよしさらば
美酒
(
うまざけ
)
に
若菜集
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
と、すすめていたが、ふたりの仲はたやすく
美酒
(
うまざけ
)
のごとく
醸
(
かも
)
されては来なかった。——天皇から
賜
(
たも
)
うた女と、賜わった男とである。いわばまたその初夜だった。——人はやはり品ではない。
私本太平記:10 風花帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
美酒
(
うまざけ
)
を墓場の土にふりそそいで。
ルバイヤート
(新字新仮名)
/
オマル・ハイヤーム
(著)
手にとる酒は
美酒
(
うまざけ
)
の
若菜集
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
「兄上、ちとばかり、
酒瓶
(
さけがめ
)
に
美酒
(
うまざけ
)
さげて参りました」
宗業
(
むねなり
)
が訪れた。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
手にとる酒は
美酒
(
うまざけ
)
の
藤村詩抄:島崎藤村自選
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
……
和上
(
わじょう
)
、そのような
美酒
(
うまざけ
)
をわれらへひとつ馳走して給わるまいか
私本太平記:11 筑紫帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
雑魚
(
ざこ
)
と怪魚の騒動の事。また開く琵琶亭の
美酒
(
うまざけ
)
のこと
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
美
常用漢字
小3
部首:⽺
9画
酒
常用漢字
小3
部首:⾣
10画
“美酒”で始まる語句
美酒佳肴