“うまざけ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
美酒66.7%
甘酒19.0%
味酒4.8%
旨酒4.8%
芳酒4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
芬々ぷんぷん薫る処を、波々と、樽からいでくれたから、私はごくごくと傾けた。美酒うまざけの鋭さは、剣である。
卵塔場の天女 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
一方大寺の方は、かねて道子の淋しい家庭生活をきき之に同情して居た際とて道子からの甘い言葉をきくと、学生たる本分も忘れ果て、たちまち不義の甘酒うまざけに酔うようになったのである。
彼が殺したか (新字新仮名) / 浜尾四郎(著)
味酒うまざけ三輪の山、青丹あをによし奈良の山の、山のまにい隠るまで、道のくまつもるまでに、つばらにも見つつ行かむを、しばしばも見放みさけむ山を、心なく雲の、かくさふべしや」
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
……どんなに妾が喜んだか、どうぞご推察くださいますよう。妾達二人はその時から、大変幸福になりました。妾達は恋の旨酒うまざけに酔いしれたのでございます。
名人地獄 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
と、とのさまはいま二合にがふで、大分だいぶ御機嫌ごきげん。ストンと、いや、ゆか柔軟やはらかいから、ストンでない、スポンとて、肱枕ひぢまくらで、阪地到來はんちたうらい芳酒うまざけゑひだけに、地唄ぢうたとやらを口誦くちずさむ。
雨ふり (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)