縱令たとへ)” の例文
新字:縦令
縱令たとへ熱帶ねつたいでなくとも、多神教國たしんけうこくには化物ばけもの發達はつたつした。たとへば西藏ちべつとごとき、その喇嘛教らまけう非常ひじやう妖怪的えうくわいてき宗教しうけうである。
妖怪研究 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
とげしに御門は御略體ごりやくたいにてお目通りへ召れ山内其の方は予が笏代しやくがはりをも勤め龍顏をも拜せし者なれば縱令たとへ九條家を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
持程のそんはなし夫故我は妻をも持ず世繼よつぎには人がほねをつ養育やういくした子をもらへば持參金ぢさんきんも何程かつくなり縱令たとへ放蕩はうたうを仕たればとて無した金は持參金より引去ひきさり離縁りえんさへすれば跡腹あとばら
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
相手に御願ひ申さぬ時はあつらぬしへ相濟ずこゝを能々勘辨かんべんし給へと段々事をわけ云聞いひきけけれども勘兵衞は承知せず三十兩といふかねはとても出來でき難きゆゑ縱令たとへ公邊沙汰こうへんざたに成さるゝ共御日延おひのべ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)