しばり)” の例文
耶蘇やそほど霊力れいりょくがあるなら、巳代吉の唖は屹度きっとなおる。年来ねんらい眼の前に日々此巳代吉にあらわるゝなぞを見ながら、かなしいかな不信ふしん軽薄けいはくの余には、其謎をき其舌のしばりを解く能力ちからが無い。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
これあるより早速彦三郎を呼出されしに細引ほそびきにてしばりまゝ白洲へ引据ひきすゑたり時に越前守殿此體このていを見られ是は何か仔細しさいありはやくも察せられしかばしづかに詞をはつし如何に彦三郎其方が父彦兵衞事去冬人を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)