トップ
>
紅葉山人
>
こうようさんじん
ふりがな文庫
“
紅葉山人
(
こうようさんじん
)” の例文
昔、
徳田秋声
(
とくだしゅうせい
)
老人が私にいったことがあった、「
紅葉山人
(
こうようさんじん
)
が生きていたら、君はさぞ紅葉さんに可愛がられたことだろうな」と。
文壇昔ばなし
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
これで思い出すのは、昔
紅葉山人
(
こうようさんじん
)
の書いた何かの小品の中に、物好きな父親がその女の子におさるという名をつけた話があったように思う。
柿の種
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
「行違ふ舞子の顔やおぼろ月」という
紅葉山人
(
こうようさんじん
)
の句を引いて、
新京極
(
しんきょうごく
)
から三条の橋の上の夜のにぎわいをおもしろく語った。
田舎教師
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
柳之助
(
りゅうのすけ
)
が
亡妻
(
ぼうさい
)
の墓に雨がしょぼ/\降って居たと
葉山
(
はやま
)
に語る
条
(
くだり
)
を読むと、
青山
(
あおやま
)
墓地
(
ぼち
)
にある
春日
(
かすが
)
燈籠
(
とうろう
)
の立った
紅葉山人
(
こうようさんじん
)
の墓が、
突
(
つ
)
と眼の前に
現
(
あら
)
われた。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
即ちゲーテが作『若きウェルテルの
愁
(
うれい
)
』、シャトオブリヤンが作『ルネエ』の
類
(
たぐい
)
なり。わが国にては
紅葉山人
(
こうようさんじん
)
が『
青葡萄
(
あおぶどう
)
』なぞをやその
権輿
(
けんよ
)
とすべきか。
矢はずぐさ
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
▼ もっと見る
三十男の遊び盛りを今が世の
絶頂
(
つじ
)
と誰れが目にも思われる気楽そうな
独身
(
ひとりみ
)
で
老婢
(
ばあや
)
一人を使っての
生活
(
くらし
)
むきはそれこそ
紅葉山人
(
こうようさんじん
)
の小説の中にでもありそうな話で
うつり香
(新字新仮名)
/
近松秋江
(著)
例えば
鏡花
(
きょうか
)
氏が
紅葉山人
(
こうようさんじん
)
の書生であったような形式をとるか、ドストエフスキイ式に水と米、ベリンスキイが現われるまで待つか、なにかしたいと思っています。
虚構の春
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
誌上に誰やらの作った明治小説史と、
紅葉山人
(
こうようさんじん
)
の短篇小説『取舵』などの掲載せられていた事を記憶している。
十六、七のころ
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
明和年代に
南畝
(
なんぽ
)
が出で、天明年代に
京伝
(
きょうでん
)
、文化文政に
三馬
(
さんば
)
、
春水
(
しゅんすい
)
、天保に
寺門静軒
(
てらかどせいけん
)
、幕末には
魯文
(
ろぶん
)
、維新後には
服部撫松
(
はっとりぶしょう
)
、
三木愛花
(
みきあいか
)
が現れ、明治廿年頃から
紅葉山人
(
こうようさんじん
)
が出た。
正宗谷崎両氏の批評に答う
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
一葉
(
いちよう
)
女史の『たけくらべ』には「ぞかし」という語が幾個あるかと数え出した事もあれば、
紅葉山人
(
こうようさんじん
)
の諸作の中より同一の警句の再三重用せられているものを捜し出した事もあった。
十日の菊
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
紅
常用漢字
小6
部首:⽷
9画
葉
常用漢字
小3
部首:⾋
12画
山
常用漢字
小1
部首:⼭
3画
人
常用漢字
小1
部首:⼈
2画
“紅葉山”で始まる語句
紅葉山
紅葉山文庫