“南畝”の読み方と例文
読み方割合
なんぽ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
十二歳年下で、六十歳の太田南畝なんぽがまだ矍鑠かくしゃくとしてゐるのが気になつた。この男には、とても生き越せさうにも思へなかつた。
上田秋成の晩年 (新字旧仮名) / 岡本かの子(著)
紅葉は『伽羅枕』を牛込うしごめの北町の家で書いた。太田南畝なんぽの屋敷の中だとかいふ奥まつた小さな家で、裏には大きな樫の樹が笠のやうになつて繁つてゐた。
紅葉山人訪問記 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
明和年代に南畝なんぽが出で、天明年代に京伝きょうでん、文化文政に三馬さんば春水しゅんすい、天保に寺門静軒てらかどせいけん、幕末には魯文ろぶん、維新後には服部撫松はっとりぶしょう三木愛花みきあいかが現れ、明治廿年頃から紅葉山人こうようさんじんが出た。
正宗谷崎両氏の批評に答う (新字新仮名) / 永井荷風(著)