トップ
>
紅入
>
べにいり
ふりがな文庫
“
紅入
(
べにいり
)” の例文
信如は田町の姉のもとへ、長吉は我家の
方
(
かた
)
へと行別れるに思ひの
止
(
とど
)
まる
紅入
(
べにいり
)
の友仙は
可憐
(
いぢら
)
しき姿を空しく格子門の外にと
止
(
とど
)
めぬ。
たけくらべ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「はい、何を差上げます。」と言う声が沈んで、泣いていたらしい片一方の目を、俯向けに、
紅入
(
べにいり
)
友染
(
ゆうぜん
)
の裏が
浅葱
(
あさぎ
)
の袖口で、ひったり
圧
(
おさ
)
えた。
みさごの鮨
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
元園町の女中に遣らうと思つて四十五銭と云ふ
紅入
(
べにいり
)
のを一
掛
(
かけ
)
買つたが、外にも何か買はせようとする
熱誠
(
ねつせい
)
と云ふものが主人と小僧さんの顔に満ちて居るので
六日間:(日記)
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
後刻
(
のち
)
に
學校
(
がくかう
)
で
逢
(
あ
)
はうぜの
約束
(
やくそく
)
、
信如
(
しんによ
)
は
田町
(
たまち
)
の
姉
(
あね
)
のもとへ、
長吉
(
ちようきち
)
は
我家
(
わがや
)
の
方
(
かた
)
へと
行別
(
ゆきわか
)
れるに
思
(
おも
)
ひの
止
(
とゞ
)
まる
紅入
(
べにいり
)
の
友仙
(
ゆうぜん
)
は
可憐
(
いぢら
)
しき
姿
(
すがた
)
を
空
(
むな
)
しく
格子門
(
かうしもん
)
の
外
(
そと
)
にと
止
(
とゞ
)
めぬ。
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
薄ゴオトで
澄
(
す
)
ましたはいいが、
裙
(
すそ
)
をからげて、
長襦袢
(
ながじゅばん
)
の
紅入
(
べにいり
)
を、何と、
引
(
ひき
)
さばいたように、赤うでの大蟹が、籠の目を睨んで、爪を
突張
(
つっぱ
)
る……襟もとからは、湯上りの乳ほどに
菊あわせ
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
ちょっと様子を、と
襖
(
ふすま
)
を抜けるように、白足袋で、
裾
(
すそ
)
を
紅入
(
べにいり
)
に二階を下りた。
雪柳
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
紅
常用漢字
小6
部首:⽷
9画
入
常用漢字
小1
部首:⼊
2画
“紅入”で始まる語句
紅入友染
紅入友禅