糺問たゞし)” の例文
一目見るより此奴こやつ容易よういならざる不敵の者なれば尋常じんじやう糺問たゞしにては事實じじつはくまじと思はれしによりかく氣長きながさとしながら糺問たゞされしなりしかりといへども長庵は何事も曾て存ぜずと而已のみ申立口を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
かたり取たる段相違なきや此儀は證據人の久八の前にあり如何々々いかに/\糺問たゞしありしに長庵は仰天ぎやうてんせし顏色かほつきして是は/\又しても御奉行樣の御難題なんだいばかり私し曾て伊勢屋千太郎などと云名前も知らずましてや五十兩の金子を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
小間物屋與兵衞こまものやよへゑうりたるよしかれ金屋かなやへ持行しより此事顯れ則ち利兵衞與兵衞兩人うつたへたりかゝたしかなる證據しようこあるうへは少しも包む事なく白状はくじやういたせとまをされければ吉三郎思ひもよらぬ事の糺問たゞしあきはてけるが屹度きつと思案しあんするにこれかならずものゝ間違まちがひならんとつゝしんでかうべ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)