籰棚わくだな)” の例文
「そんぢやぢい砂糖さたうでもめろ」とおつぎは與吉よきちだい籰棚わくだなふくろをとつた。寡言むくち卯平うへい一寸ちよつと見向みむいたきりでかへつたかともいはない。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
與吉よきちはそれがほしくなればちひさなすゝけた籰棚わくだなした。其處そこにはかれこの砂糖さたうちひさなふくろせてあるのであつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
しなぜに蒲團ふとんした巾着きんちやくれた。さうして籰棚わくだなからまるめ箱をおろして三つのしろたまごれた。以前いぜん土地とちでも綿わたれたので、なべにはをんなみな竹籰たかわくいといた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)