トップ
>
籐
>
と
ふりがな文庫
“
籐
(
と
)” の例文
そこへ
弦
(
つる
)
のある
籐
(
と
)
の
籠
(
かご
)
にあかすぐりの実を入れて手に持った女中が通り掛かったので、それにこの家は誰が住まっているのだと問うた。
冬の王
(新字新仮名)
/
ハンス・ランド
(著)
宗近君は
籐
(
と
)
の
椅子
(
いす
)
に
横平
(
おうへい
)
な腰を据えてさっきから隣りの
琴
(
こと
)
を聴いている。
御室
(
おむろ
)
の
御所
(
ごしょ
)
の
春寒
(
はるさむ
)
に、
銘
(
めい
)
をたまわる
琵琶
(
びわ
)
の風流は知るはずがない。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「
悪戯
(
いたずら
)
も
好加減
(
いいかげん
)
に
休
(
よ
)
すかな」と云いながら立ち上がって、縁側へ据付の、
籐
(
と
)
の安楽
椅子
(
いす
)
に腰を掛けた。それぎりぽかんと何か考え込んでいる。
それから
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「
悪戯
(
いたづら
)
も
好加減
(
いゝかげん
)
に
休
(
よ
)
すかな」と云ひながら立ち
上
(
あ
)
がつて、縁側へ
据付
(
すゑつけ
)
の、
籐
(
と
)
の安楽
椅子
(
いす
)
に腰を掛けた。夫れ
限
(
ぎ
)
りぽかんと何か考へ込んでゐる。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
向い合せの耳を
潜
(
くぐ
)
る
蔓
(
つる
)
には、ぎりぎりと
渋
(
しぶ
)
を帯びた
籐
(
と
)
を巻きつけて
手提
(
てさげ
)
の便を計る。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
旅行案内を
放
(
ほう
)
り出して宗近君はずしんと畳を
威嚇
(
おどか
)
して
椽側
(
えんがわ
)
へ出る。椽側には
御誂向
(
おあつらえむき
)
に一脚の
籐
(
と
)
の
椅子
(
いす
)
が、人待ち顔に、しめっぽく
据
(
す
)
えてある。
連𧄍
(
れんぎょう
)
の
疎
(
まばら
)
なる花の間から
隣
(
とな
)
り
家
(
や
)
の座敷が見える。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
代助は
掛
(
か
)
けてゐる
籐
(
と
)
椅子の
肱掛
(
ひぢかけ
)
を両手で
握
(
にぎ
)
つた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
“籐(トウ)”の解説
トウ(籐)は、広義にはヤシ科トウ亜科の植物のうち、つる性の茎を伸ばす植物の総称(13属約600種)。ロタンやラタンともいう。英名のラタン(英::en:rattan)はマレー語に由来する。そのうち特に代表的なヤシ科トウ属の蔓性木本(300種から400種)をいうこともある。トウの繊維は植物中で最長かつ最強ともいわれ家具や籠などの材料にされる。
(出典:Wikipedia)
籐
漢検1級
部首:⽵
21画
“籐”を含む語句
籐椅子
重籐
塗籠籐
籐編
籐表
籐製
馬来籐
叢重籐
鏑籐日輪巻
籐駕籠
籐細工
籐筵
籐畳
籐杖
籐巻
竹籐
白重籐
滋籐
溜漆重籐飾
村重籐
...