トップ
>
篠笹
>
しのざさ
ふりがな文庫
“
篠笹
(
しのざさ
)” の例文
山清水
(
やましみず
)
がしとしとと
湧
(
わ
)
く
径
(
こみち
)
が
薬研
(
やげん
)
の底のようで、両側の
篠笹
(
しのざさ
)
を
跨
(
また
)
いで通るなど、ものの
小半道
(
こはんみち
)
踏分
(
ふみわ
)
けて参りますと、
其処
(
そこ
)
までが
一峰
(
ひとみね
)
で。
春昼
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
裏の薮から、
篠笹
(
しのざさ
)
を切ってきて、それに母の裁縫道具の中から縫糸を持ち出して道糸をこしらえては、鈎を結んで出て行った。
小伜の釣り
(新字新仮名)
/
佐藤垢石
(著)
庭に
篠笹
(
しのざさ
)
の植込があって
幽
(
かす
)
かにゆれているのを、私は喋る気がしなくなって、実に長いこと睨んでいた。
篠笹の陰の顔
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
流れの向う岸は一帯に
篠笹
(
しのざさ
)
に横竹をあしらって
生牆
(
いけがき
)
にしてあります。そのまん中へ向けて架け渡した流れの上の板橋は先生の家の出入口専用の橋らしくあります。
生々流転
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
取巻いた
壕
(
ほり
)
の跡には、深く
篠笹
(
しのざさ
)
が繁つて、時には雨後の水が黒く光つて
湛
(
たゝ
)
へられてゐるのが
覗
(
のぞ
)
かれた。
ある僧の奇蹟
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
▼ もっと見る
「えゝ、しかし昨日は
鞍掛
(
くらかけ
)
でまるで一面の
篠笹
(
しのざさ
)
、とても
這
(
は
)
ふもよぢるもできませんでした。」
柳沢
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
如月
(
きさらぎ
)
は名ばかりで霜柱は心まで氷らせるように土をもちあげ、
軒端
(
のきば
)
に釣った
栗山桶
(
くりやまおけ
)
からは冷たそうな
氷柱
(
つらら
)
がさがっている。
崖
(
がけ
)
の
篠笹
(
しのざさ
)
にからむ草の赤い実をあさりながら
小禽
(
ことり
)
は
囀
(
さえず
)
っている。
豊竹呂昇
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
篠
漢検準1級
部首:⽵
17画
笹
漢検準1級
部首:⽵
11画
“篠”で始まる語句
篠
篠懸
篠竹
篠原
篠村
篠山
篠突
篠笛
篠垣
篠田