小伜の釣りこせがれのつり
こうして私は、長い年月東西の国々を釣り歩いた。そして、五、六年前に、何十年ぶりかで故郷に帰り住むようになり、再び利根川の水に親しんだ。 もう、長男が十二、三歳になっていた。私が、亡き父に伴われては河原の陽に照らされていた年頃である。子供が次 …