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禁闕
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きんけつ
ふりがな文庫
“
禁闕
(
きんけつ
)” の例文
『医心方』は
禁闕
(
きんけつ
)
の秘本であった。それを
正親町
(
おおぎまち
)
天皇が
出
(
いだ
)
して
典薬頭
(
てんやくのかみ
)
半井
(
なからい
)
通仙院
(
つうせんいん
)
瑞策
(
ずいさく
)
に賜わった。それからは
世
(
よよ
)
半井氏が護持していた。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
謀
(
はかり
)
をもって、兵を
禁闕
(
きんけつ
)
に入れ、帝を
幽囚
(
ゆうしゅう
)
して、自分をもここへおびきよせたものでないとはいえない。
私本太平記:09 建武らくがき帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
織田信長が今川を亡ぼし、佐〻木、浅井、朝倉をやりつけて、三好、松永の
輩
(
はい
)
を料理し、上洛して、将軍を
扶
(
たす
)
け、
禁闕
(
きんけつ
)
に参った際は、天下皆鬼神の如くにこれを畏敬した。
魔法修行者
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
また近く数年
禁闕
(
きんけつ
)
を守護して、朝廷に恪勤を尽した忠誠も、没却されてしまうばかりでなく、どんな厳罰に処せられて、当家の祭祀が絶えてしまうようなことがないとも限らない。
乱世
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
新政府の処置挙動に不満を
抱
(
いだ
)
くものはもとより少なくない。こんな外国の侵入者がわが
禁闕
(
きんけつ
)
の
下
(
もと
)
に至るのは許しがたいことだとして、攘夷の決行されないのを
慷慨
(
こうがい
)
するものもある。
夜明け前:03 第二部上
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
▼ もっと見る
禁闕
(
きんけつ
)
を守衛し、官用を
弁理
(
べんり
)
し、京都、奈良、
伏見
(
ふしみ
)
の町奉行を管理し、また
訴訟
(
そしょう
)
を
聴断
(
ちょうだん
)
し、兼ねて寺社の事を
総掌
(
そうしょう
)
する、威権
赫
(
かく
)
々たる役目であって、この時代の所司代は
阿部伊予守
(
あべいよのかみ
)
で
娘煙術師
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
郭汜は、自分の不覚の鬱憤ばらしに兵を率いて、
禁闕
(
きんけつ
)
へ侵入し、日頃気にくわない朝臣を斬り殺したり、また、後宮の美姫や女官を捕虜として、自分の陣地へ引っ立てた。
三国志:03 群星の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
長浜を
撤去
(
てっきょ
)
し、家族を姫路に移し、八月、宝寺城の工を起し——この間、京都政治所と山崎とのあいだを隔日に往来しつつ、
朝
(
あした
)
に
禁闕
(
きんけつ
)
に伏し、昼に市井を巡察し、夕べに
庶政
(
しょせい
)
を見、
答使
(
とうし
)
を発し
新書太閤記:08 第八分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“禁闕”の意味
《名詞》
皇居にある門。
皇居。
(出典:Wiktionary)
禁
常用漢字
小5
部首:⽰
13画
闕
漢検1級
部首:⾨
18画
“禁”で始まる語句
禁
禁厭
禁呪
禁物
禁裡
禁錮
禁制
禁忌
禁裏
禁足