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めざと
ふりがな文庫
“
眼敏
(
めざと
)” の例文
禁ぜられていたし
酔
(
よ
)
っては
肝腎
(
かんじん
)
の手曳きの役が
忽諸
(
こつしょ
)
になるから飲む真似をして
胡麻化
(
ごまか
)
しているのを利太郎が
眼敏
(
めざと
)
く見つけ
春琴抄
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
「それは
眼敏
(
めざと
)
くていらるる
故
(
せい
)
なんでしょうよ。元からそうでしたよ。それに年を取って来ると猶更そうなるものです。」
田原氏の犯罪
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
あつしはね親分、外に取柄は無いが、酒を飮まないのと
眼敏
(
めざと
)
いのが自慢なんで——旦那がそれを見込んで年に十二兩といふ高い給金を出して下さつたんだ。
銭形平次捕物控:145 蜘蛛の巣
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
そしてそこには私たちの泊った丸源の亭主もいたが、
眼敏
(
めざと
)
く私たちの姿を見つけると大急ぎで飛出して来た。
生不動
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
つまり眼の縁だけ燐光を放す昨夜あらわれた怪獣と、去月十日にあらわれた全身に燐光を放す獣と、都合二匹というのだろうね……君もなかなか
眼敏
(
めざと
)
くなった。
沙漠の古都
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
▼ もっと見る
賊の忍入るにはお
誂向
(
あつらえむ
)
きなんですが、その代りによくしたもので、殺された老主人が馬鹿に
眼敏
(
めざと
)
い男なので、滅多なこともなかろうと、皆安心していた訳なんです。
二癈人
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
藤六は
眼敏
(
めざと
)
く見付けて、眼に立たないように何かしら
懐中
(
ふところ
)
から出してやって立去らせるのであった。
骸骨の黒穂
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
ミツは、どうしたのよ、と、突然に何時もと違ふ勘三を
眼敏
(
めざと
)
く見つけた。
神のない子
(旧字旧仮名)
/
室生犀星
(著)
あっしはね親分、ほかに
取柄
(
とりえ
)
はないが、酒を飲まないのと
眼敏
(
めざと
)
いのが自慢なんで——旦那がそれを見込んで年に十二両という高い給金を出して下さったんだ。
銭形平次捕物控:145 蜘蛛の巣
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
カフエエに奉公していた時分に、花瓶の花を始終扱いつけていたので自然に覚えたのだそうですが、通りすがりの門の中なぞに、たまたま温室があったりすると、彼女は
眼敏
(
めざと
)
くも
直
(
す
)
ぐ立ち止まって
痴人の愛
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
と
眼敏
(
めざと
)
く殿下が眼を留めて、
囁
(
ささや
)
かれる。
グリュックスブルグ王室異聞
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
五十がらみの恐ろしい
金棒曳
(
かなぼうひき
)
、そのうえ
癇性
(
かんしょう
)
で
眼敏
(
めざと
)
いのを自慢にしている女ですから、この
女主人
(
おんなあるじ
)
に知れないように、二階から脱け出すことは、猫のような身軽さで、物干から飛降りない限りは
銭形平次捕物控:067 欄干の死骸
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
木村が
眼敏
(
めざと
)
く気がついて私に尋ねた瞬間があった。
鍵
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
眼
常用漢字
小5
部首:⽬
11画
敏
常用漢字
中学
部首:⽁
10画
“眼”で始まる語句
眼
眼鏡
眼前
眼瞼
眼差
眼窩
眼球
眼眸
眼色
眼力