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相違
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ちがい
ふりがな文庫
“
相違
(
ちがい
)” の例文
二郎は握っていた青々とした小枝を
地上
(
ちびた
)
に落して、耳を傾けていると又呼ぶ声が聞こえるのである。確かに姉の声に
相違
(
ちがい
)
がない。
稚子ヶ淵
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
聞いて御覧、芳さんが来てからは、また考えようがいっそきびしいに
相違
(
ちがい
)
ないから。何だって、またあの位、
嫉妬
(
しっと
)
深い人もないもんだね。
化銀杏
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
こうした御慣れなさらない
山家住
(
やまがずまい
)
のことですから、さて暮して見れば、都で聞いた
田舎生活
(
いなかぐらし
)
の
静和
(
しずかさ
)
と来て
視
(
み
)
た
寂寥
(
さびしさ
)
苦痛
(
つらさ
)
とは
何程
(
どれほど
)
の
相違
(
ちがい
)
でしょう。
旧主人
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
一郎
(
あれ
)
は私の妹の子に
相違
(
ちがい
)
御座いません。眼鼻立ちが母親に生きうつしで、声までが私共の父親にそっくりで御座います。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
「きっとあの人に
相違
(
ちがい
)
ないよ」こう思いながら行って見ると、果して座敷に伊太郎がいた。
大捕物仙人壺
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
▼ もっと見る
澄は物慣れたる調子『ハハハハつまらない。何がそれ程腹が立つか。馬鹿馬鹿しい』『はい、どうせ私は、馬鹿に
相違
(
ちがい
)
はござりませぬ。奉公人にまで、蹈付けられるのでござりますもの』『はあて困つた。さうものが間違つては』
したゆく水
(新字旧仮名)
/
清水紫琴
(著)
下手人がしらばくれて、(死)をたしかめに来たものらしい。わざと化されて、怪まぬように見せて
反対
(
あべこべ
)
に化かしてやった。油断をするに
相違
(
ちがい
)
無い。
活人形
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
宗蔵と三吉との
年齢
(
とし
)
の
相違
(
ちがい
)
は、三吉と正太との相違であった。この兄弟の生涯は、
喧嘩
(
けんか
)
と、
食物
(
くいもの
)
の奪合と、山の中の荒い
遊戯
(
あそび
)
とで始まったようなもので。
家:01 (上)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
そうしてそのお爺さんは、
最前
(
さっき
)
美留女姫と白髪小僧とを追っかけた、眼の玉の青いお爺さんに
相違
(
ちがい
)
なかった。
白髪小僧
(新字新仮名)
/
夢野久作
、
杉山萠円
(著)
若
(
も
)
し賊が来てそれを盗んで行っても分らない筈だが、
其様
(
そんな
)
手ぬかりをする礦場ではないと思った。して見ると何処にかきっと人が隠れて私のする様子を見守っているに
相違
(
ちがい
)
ない。
暗い空
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
アラ神であるということは、多少とも回教を知っている人には、看取されたに
相違
(
ちがい
)
ない。
生死卍巴
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「そんなに苦しかったんですかネ」と三吉も宗蔵の顔を
眺
(
なが
)
めた。「木曾に居ても随分暑い日は有りました——東京から見ると朝晩は大変な
相違
(
ちがい
)
でしたが」
家:01 (上)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
「
相違
(
ちがい
)
ない、これじゃ。」
白金之絵図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
相
常用漢字
小3
部首:⽬
9画
違
常用漢字
中学
部首:⾡
13画
“相違”で始まる語句
相違無
相違点
相違之廉
相違無之