ほつ)” の例文
新字:
此時江戸表には八代將軍吉宗公よしむねこう近習きんじゆめされ上意には奉行越前守は未だ病氣全快びやうきぜんくわいは致さぬか芝八山やつやまに居る天一坊は如何いかがせしやとほつと御溜息ためいき
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
差出せば次右衞門は此刀このかたなを申請あつく禮をのべいとまを告て門前迄いで先々まづ/\仕濟しすましたりとほつと一いきついて飛が如くに役宅へ歸り此趣このおもむきを越前守へ申上彌々いよ/\召捕めしとる手筈てはず
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
致べしとて御いとまを下し置かる是に依て伊豆守殿にはほついきつき漸く蘇生そせいしたる心地して退出たいしゆつなし役宅やくたくへこそ歸られけるさて越前守はあとのこり御懇意こんいの御言葉ことばを蒙り御いとまを給はり面目めんぼく
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)