)” の例文
この間うち少しくなっていたようでした病人にまたにわかに悪い様子が見えてきて苦しんでいるのを見ながら出られないのです。
源氏物語:09 葵 (新字新仮名) / 紫式部(著)
こうして牛の背をかりて旅の出来るほどには、体のぐあいもくなっては来たが、彼女のやまい以上の問題は、決してまだ解決はしていない。
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
捜してるだらうね……母さんはこゝに居ますよ……こゝに寝んねしてますよ……早くくなつて、皆なの側へ行かうねえ……御休み……御休み……
灯火 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
でもくなるはずがありませんものと果敢はかなげにひてちまもるまぶたなみだあふれたり馬鹿ばかこと
闇桜 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
浜野のうち——智恵子の宿では、祖母の病気が悪くもならずくもならぬ。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
だつてうもすみませんもの。すむのすまないのとそんなことにするより一にちはやくなつてれるがいゝ。御親切ごしんせつ有難ありがたうございますですが今度こんど所詮しよせんなほるまいとおもひます。
闇桜 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
なあ、お婆さんよ、わしの家にも、この間から病人が泊っていての、もうだいぶいが、この牝牛めうしの乳をやったらなおよくなろうと思うのさ。ちょうどつぼを持っているし、この牝牛の乳を
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
濱野の家——智惠子の宿では、祖母の病が惡くもならずくもならぬ。
鳥影 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)