“症(しやう)” の例文
これが、丸持(まるもち)の祕藏子(ひぞつこ)だと、匙庵老(さじあんらう)が脈(みやく)を取(と)つて、氣鬱(きうつ)の症(しやう)でごわす、些(ち)とお氣晴(きばらし)を、と來(き)て、直(す)ぐに野幇間(のだいこ)と變化(ばけ)る奴(やつ)。
一席話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
將(はた)又三月初より又々持病相起、幾度繰返し灸治(きうち)いたし候得共一向其驗(しるし)も不二相見一候間、自分は不治之症(しやう)と明め居候處、不レ※も當月六日 主上より侍醫並獨逸醫ホフマンと申者御遣に相成候付
遺牘 (旧字旧仮名) / 西郷隆盛(著)
上げ渠(かれ)は當阿部川驛(あべかはじゆく)の勘五郎と申百姓の娘にして右勘五郎妻(さい)兆(てう)と申者は私し妹に候へ共實は姪(めひ)の續(つゞ)きに罷(まか)りなり候然る處同人儀幼年(えうねん)の頃より不仕合(ふしあはせ)の者にて五歳の時父(ちゝ)勘五郎に別(わか)れ母兆(てう)が手一ツで育(そだ)てし處九歳の春(はる)又母兆(てう)中症(しやう)に相成候て幼少の身にて日々往來(わうらい)の人に僅(わづか)の物を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)