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生胆
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いきぎも
ふりがな文庫
“
生胆
(
いきぎも
)” の例文
旧字:
生膽
長崎を
根拠
(
ねじろ
)
にして博多や下関へドンドン荷を廻わすようになりましたが、その
資本
(
もとで
)
というたなら、大惣の
生胆
(
いきぎも
)
一つで御座いました。
近世快人伝
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
手繰
(
たぐ
)
り込むような語気と、その体がもっているといえる妙な吸引力とが、高氏には、ぬらと、自分の
生胆
(
いきぎも
)
に
触
(
さわ
)
った気がした。
私本太平記:01 あしかが帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
しかし
何分
(
なにぶん
)
生胆
(
いきぎも
)
を取られるか、薬の中へ
錬込
(
ねりこ
)
まれさうで、
恐
(
こわ
)
さが先に立つて、片時も目を
瞑
(
ねむ
)
るわけには
行
(
ゆ
)
かなかつた。
二世の契
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
きっと
生胆
(
いきぎも
)
を引抜き、骨を砕いて……血潮で何か造るのだ。——人間の生血と生胆と白骨で丸薬か何か造るのだ。
彼方
(
あちら
)
に大きく土を盛って火を
焚
(
た
)
く処が出来ている。
捕われ人
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「
切支丹
(
きりしたん
)
がさらって行って、
生胆
(
いきぎも
)
を取るんじゃありませんか——世間ではそう言っていますよ」
銭形平次捕物控:043 和蘭カルタ
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
「よい
生犠
(
いけにえ
)
が、来よりました。老人、若いの、御好み次第、生のよい
生胆
(
いきぎも
)
がとれる——牧殿」
南国太平記
(新字新仮名)
/
直木三十五
(著)
「これは、これは、髪長彦さん。遠方御苦労でございました。まあ、こっちへおはいりなさい。
碌
(
ろく
)
なものはありませんが、せめて鹿の
生胆
(
いきぎも
)
か熊の
孕子
(
はらみご
)
でも
御馳走
(
ごちそう
)
しましょう。」
犬と笛
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
さてさてあぶない
生胆
(
いきぎも
)
取り、ああ何もかも差しあげてしまいますから、二日でも三日でも誰か私をゆっくり眠らせて下さい。私の体から、何でも持って行って下さい。私は泥のように眠りたい。
新版 放浪記
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
尾に
鰭
(
ひれ
)
がつき、若い娘ばかり十五人も
生胆
(
いきぎも
)
をぬかれたように言う。
平賀源内捕物帳:萩寺の女
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
親友の
生胆
(
いきぎも
)
を
資本
(
もとで
)
にして、長崎の鯨取引に成功した湊屋仁三郎は、生れ故郷の博多に錦を? 飾り、漁類問屋をやっている
中
(
うち
)
に、日露戦争にぶっつかり
近世快人伝
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
鶏の
生胆
(
いきぎも
)
に
新版 放浪記
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
生胆
(
いきぎも
)
取りだの
死人
(
しびと
)
使い、奴隷売買、人殺し請負いナンテものは西洋人でなくちゃ出来ない仕事だと聞いておりましたがマッタクその通りだと思いましたナ。
悪魔祈祷書
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
資金
(
かね
)
に詰まって友達の
生胆
(
いきぎも
)
を売って大間違いを仕出かしたのを
幕切
(
ちょん
)
にして、立派にやめてしまいましたが
近世快人伝
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
あまりの浅ましさに心
挫
(
くじ
)
け、武士の身に生れながら、
生胆
(
いきぎも
)
取りの
営業
(
なりはひ
)
を請合ひし吾が身の今更におぞましく、情なく、長崎といふ町の恐ろしさをつく/″\と思ひ知りければ
白くれない
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
山々の段々畠に棚引く菜種、蓮花草の黄に紅に、絶間なく揚る
雲雀
(
ひばり
)
の声に、行衛も知らぬ身の上を思ひ続けつゝ、幾度となく欠伸し、
痴呆
(
うつけ
)
の如くよろめき行く
様
(
さま
)
ひとへに吾が
生胆
(
いきぎも
)
を取られたる如し。
白くれない
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
生
常用漢字
小1
部首:⽣
5画
胆
常用漢字
中学
部首:⾁
9画
“生胆”で始まる語句
生胆取