生先おひさき)” の例文
夕飯の後、まだ宿直室に話しこんで、例の愚痴の多い性質から、生先おひさき長い二人に笑はれて居るうちに、壁の上の時計は八時打ち、九時打つた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
白洲を下がる子供等を見送つて、佐佐は太田と稻垣とに向いて、「生先おひさきの恐ろしいものでござりますな」と云つた。
最後の一句 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
其児が人一倍悪戯わるさけて、横着で、時にはその生先おひさきが危まれる様な事まで為出しでかす為には違ひないが、一つは渠の性質に、其麽そんな事をして或る感情の満足を求めると言つた様なところがあるのと、又
足跡 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
らぬこヽろうらみもせんくみもせん、そのくまるヽを本望ほんまうにての處爲しよゐもらひしふみ何處どこまでもしきに、ふうこそらぬ手文庫てぶんこめて、一しやうきはまではともとせんこヽろ、さりとては生先おひさきのある
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)