トップ
>
片側町
>
かたかわまち
ふりがな文庫
“
片側町
(
かたかわまち
)” の例文
若い時分には気の変りやすいもので、
茅町
(
かやちょう
)
へ出て
片側町
(
かたかわまち
)
までかゝると、
向
(
むこう
)
から提灯を
点
(
つ
)
けて来たのは羽生屋の娘お久と云う
別嬪
(
べっぴん
)
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
片側町
(
かたかわまち
)
になって、人や車が
後
(
あと
)
へ走るのが
可笑
(
おか
)
しいと、其を見ている
中
(
うち
)
に、眼界が忽ち
豁然
(
からっ
)
と明くなって、
田圃
(
たんぼ
)
になった。
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
屋根の低い
片側町
(
かたかわまち
)
の人家は丁度
後
(
うしろ
)
から深い溝の方へと押詰められたような気がするので、大方そのためであろう、それほどに混雑もせぬ往来がいつも妙に
忙
(
いそが
)
しく見え
すみだ川
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
赤門を出てから
本郷
(
ほんごう
)
通りを歩いて、
粟餅
(
あわもち
)
の
曲擣
(
きょくづき
)
をしている店の前を通って、神田明神の境内に這入る。そのころまで目新しかった
目金橋
(
めがねばし
)
へ降りて、
柳原
(
やなぎはら
)
の
片側町
(
かたかわまち
)
を少し歩く。
雁
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
戸数
(
こすう
)
五百に足らぬ一筋町の東の
外
(
はず
)
れに石橋あり、それを渡れば
商家
(
あきんとや
)
でもなく百姓家でもない
藁葺
(
わらぶ
)
き屋根の左右
両側
(
りょうそく
)
に建ち並ぶこと一丁ばかり、そこに
八幡宮
(
はちまんぐう
)
ありて、その
鳥居
(
とりい
)
の前からが
片側町
(
かたかわまち
)
置土産
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
▼ もっと見る
城下優しい大川の土手の……松に添う
片側町
(
かたかわまち
)
の裏へ入ると廃敗した潰れ屋のあとが町中に、
棄苗
(
すてなえ
)
の
水田
(
みずた
)
になった、その田の名には
称
(
とな
)
えないが、其処をこだまの小路という、小玉というのの家跡か
遺稿:02 遺稿
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
大工町
(
だいくちょう
)
という
片側町
(
かたかわまち
)
で、片側はお寺ばかりある処へ
荒物店
(
あらものみせ
)
を出し、詰らぬ物を売って商い致す
中
(
うち
)
に、お梅もだん/\慣れまして、
外
(
ほか
)
に
致方
(
いたしかた
)
も無いから
人仕事
(
ひとしごと
)
を致しますし、碌には出来ませんが
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
片
常用漢字
小6
部首:⽚
4画
側
常用漢字
小4
部首:⼈
11画
町
常用漢字
小1
部首:⽥
7画
“片側”で始まる語句
片側
片側帯
片側帶
片側街
片側道