“かたかわまち”の漢字の書き方と例文
語句割合
片側町100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
赤門を出てから本郷ほんごう通りを歩いて、粟餅あわもち曲擣きょくづきをしている店の前を通って、神田明神の境内に這入る。そのころまで目新しかった目金橋めがねばしへ降りて、柳原やなぎはら片側町かたかわまちを少し歩く。
(新字新仮名) / 森鴎外(著)
戸数こすう五百に足らぬ一筋町の東のはずれに石橋あり、それを渡れば商家あきんとやでもなく百姓家でもない藁葺わらぶき屋根の左右両側りょうそくに建ち並ぶこと一丁ばかり、そこに八幡宮はちまんぐうありて、その鳥居とりいの前からが片側町かたかわまち
置土産 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
城下優しい大川の土手の……松に添う片側町かたかわまちの裏へ入ると廃敗した潰れ屋のあとが町中に、棄苗すてなえ水田みずたになった、その田の名にはとなえないが、其処をこだまの小路という、小玉というのの家跡か
遺稿:02 遺稿 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)