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淫奔
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いたづら
六三暇を
傳へ
聞くより、
心むすぼほれて
解くること
無く、
扨も
慈愛ふかき
兄君が
罪とも
言はでさし
置給ふ
勿体なさ、
身は
七万石の
末に
生れて
親は
玉とも
愛給ひしに、
瓦におとる
淫奔耻かしく
屡瞬き是お節
其方は此九助と夫婦に成たるは
前世よりの惡縁ならん我は天地の
神祇も
照覽あれ人など殺せし覺えは
露聊かもなきなれど是皆伯父九郎兵衞が
惡巧みより無實の罪に
陷る事と
推量はなしながら
證據なき故
辯解立ず是と云も先立れし親々への孝行と思ばこそ不義
淫奔せし
先妻お里憎ひ奴とは