浮々うか/\)” の例文
合せしからは浮々うか/\江戸におち付ては居るまじ翌日あすくらきより起出おきいでて其の方は品川の方より段々だん/\に尋ぬべし我は千ぢゆ板橋いたばしなど出口々々を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
余り「デリケート」にして、浮々うか/\之に触るれば直ちに大振動を起すべき恐ろしき性質のものなりと思ひしこともありき。
透谷全集を読む (新字旧仮名) / 山路愛山(著)
と天命とはいいながら、富五郎が浮々うか/\とお隅の処へ遊びに参るという、これから仇打あだうちになりまするが、一寸一息。
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
浮々うか/\しては居られない、事故では自転車が一番多い、居眠りをしながら走つてゐるのがあるのだから……。
街上スケツチ (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
下からあおげば浮々うか/\と谷間田は誇り裂けるほどに顔を拡げて「ア見たまえ此髪の毛を ...
無惨 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
うちには小供が三人まであるが、其等それらは一切人のい亭主にたゝきつけておいて、年中近所の放蕩子息のらむすこや、若い浮氣娘と一緒になつて、芝居の總見そうけんや、寄席入よせつぱいりに、浮々うか/\と日を送り、大師詣だいしまゐりとか
絶望 (旧字旧仮名) / 徳田秋声(著)
忌むべきを忌むソレから国をさって長崎に行き大阪に出てその修業中も、ワイ/\朋友と共に笑い共にかたっ浮々うか/\して居るようにあるけれども、身の行状をつつしみ品行を正しくするとうことは
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
彼奴浮々うか/\悉皆すっか多舌しゃべって仕舞たときやがッて
無惨 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)