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江戸兒
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えどつこ
と
同時に、
一藝に
達した、いや——
從兄弟だからグツと
割びく——たづさはるものの
意氣を
感じた。
神田兒だ。
彼は
生拔きの
江戸兒である。
案ずるに、
團子は
附燒を
以て
美味いとしてある。
鹽煎餅以來、
江戸兒は
餘り
甘いのを
好かぬ。が、
何を
祕さう、
私は
團子は
饀の
方を
得意とする。
江戸兒夥間だと、
氣をつけろい、ぢやんがら
仙人、
何處の
雨乞から
來やあがつた、で、
無事に
濟むべきものではないが、
三代相傳の
江戸兒は、
田舍ものだ、と
斷る
上は
行つたな、
親方。お
救米を
噛みながら、
江戸兒の
意氣思ふべしである。