氣質きだて)” の例文
新字:気質
フェアファックス夫人は、思つてた通りの人で、相當な教育と人並ひとなみの聰明さを持つた、温和な、親切な氣質きだての婦人だつた。
をとこらしうもをなごらしうもえて、獸類けだものらしうもゆるともない振舞ふるまひ! はてさて、あきてた。誓文せいもんわし今少もすこ立派りっぱ氣質きだてぢゃとおもうてゐたに。
與曾平よそべいは、三十年餘みそとせあまりも律儀りちぎつかへて、飼殺かひごろしのやうにしてもの氣質きだてれたり、いま道中だうちうに、雲助くもすけ白波しらなみおそれなんど、あるべくもおもはれねば、ちからはなくてもしうはあらず
雪の翼 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)