氣息いき)” の例文
新字:気息
尊き父の第四のやからかゝる姿にてかしこにありき、父は氣息いきさまと子を生むさまとを示しつゝ絶えずこれをかしめ給ふ 四九—五一
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
之も心理と氣息とを連ねて處理するところに其の術の核心は存すると思はれる。所謂「おきなが」は單に氣息いきながのみとしては面白味は幾分かを失ふ。
努力論 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)
「楠だな」と井田は思ひながら、すつと奧齒に氣息いきを引いて小腕を膝頭に乘せた儘「大和」を拾ひ上げた。
半日 (旧字旧仮名) / 有島武郎(著)
ひますと、お馴染なじみうまはなからしろ氣息いきしてわらひながら
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
瑞木みづきは匂ふあや氣息いき
独絃哀歌 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
わがわたりゆく水は人いまだ越えしことなし、ミネルヴァ氣息いきき、アポルロ我を導き、九のムーゼ我に北斗を指示す 七—九
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
いかし、嚴つし、嚴めし、啀喍いがむの類の語も、深く本づくところを考ふれば、皆氣息いきに關して居るかも知れぬ。
努力論 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)
うたむかたむと小休なき熱き胸より吹く氣息いき
藤村詩抄:島崎藤村自選 (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
我等ゆるやかにくだりゆくべし、かくして官能まづ少しく悲しみの氣息いきに慣れなば、こののちうれへをなすことあらじ 一〇—一二
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
「おきなが」の術は道家から出たものか、日本古傳であるか明らかならぬが、「おき」は氣息いきで、養性全命の道であるとせられてゐるもので、道家の胎息内息、佛者の調息數息の道に似て居る。
努力論 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)
まづ吹き入るゝ氣息いきを聽け
藤村詩抄:島崎藤村自選 (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
さてその言にいふ、氣息いきをつきつゝ死者を見つゝゆく者よ、いざこの心憂き罰を見よ、かく重きものほかにもあるや否やを見よ 一三〇—一三二
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
をとこの氣息いきのやはらかき
藤村詩抄:島崎藤村自選 (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
火はその習ひにしたがひてしばらく鳴りて後とがれるさきをかなたこなたに動かし、氣息いきを出していひけるは 五八—六〇
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
されど汝は誰ぞや——汝我等の状態ありさまをたづね、氣息いきをつきて物いふ、またおもふに目にきづななし。 一三〇—一三二
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
願はくは汝わが胸に入り、かつてマルシーアをその身のさやより拔き出せる時のごとくに氣息いきけ 一九—二一
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)