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しにかた
ふりがな文庫
“
死方
(
しにかた
)” の例文
私のこの異常な
死方
(
しにかた
)
の裏面に隠されている、或る驚くべく、恐るべき秘密を看破して下さるのを一刻千秋の思いで待っていたのです。
暗黒公使
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
ところが、それから間もなく、左様、ひと月も経った頃でしょうか、今度は灯台長の川村という老人が、全く同じような
死方
(
しにかた
)
をしたのです
廃灯台の怪鳥
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
誰もかもが獨特な
死方
(
しにかた
)
をしてゐるのだ。男達の中には、甲冑の下に奧深く、あたかも囚人のやうに、その死を閉ぢこめて置いた者もあつた。
「マルテ・ロオリッツ・ブリッゲの手記」から
(旧字旧仮名)
/
ライネル・マリア・リルケ
(著)
その友人達が
詮議
(
せんぎ
)
をしていると、早稲田の某空家の中に原因の判らない
死方
(
しにかた
)
をして死んでいたと云う記事が、ある日の新聞に短く載っていた。
蟇の血
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
それも普通の
死方
(
しにかた
)
ではなく、世にも不思議な殺人事件の被害者として、無残にこの世を去ってしまったからである。
孤島の鬼
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
▼ もっと見る
不意を
衝
(
つ
)
かれたのか、わしの質問が意外だったのかはわからぬが、杉山はきょとんとして訊き返した。わしにして見れば、そんな
死方
(
しにかた
)
をした娘に未練はないという強い気持が見せたかった。
面
(新字新仮名)
/
富田常雄
(著)
(立派な
死方
(
しにかた
)
をした、しかし随分憎らしい記憶をおいていってくれた人だ)
松井須磨子
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
死者もその間は
死恥
(
しにはぢ
)
をさらさぬ譯にはゆかぬし、死者の遺族などは重々困難の立場に立つ譯だ。自殺は人の勝手のやうなものだが、華嚴飛び込くらゐ智慧の無い、
後腐
(
あとぐさ
)
れの多い、下らない
死方
(
しにかた
)
は無い。
華厳滝
(旧字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
そして
結局
(
けっきょく
)
飛
(
と
)
んでもない
死方
(
しにかた
)
——
自殺
(
じさつ
)
を
遂
(
と
)
げて
了
(
しま
)
ったのでした。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
たれ様の御次男も、さすがによい
死方
(
しにかた
)
をなされたそうな。
上杉謙信
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
……私のこの異状な、不自然な、奇抜な
死方
(
しにかた
)
をもっともっとよく研究して下さい。そうして私の死を無駄にしないようにして下さい。どうぞどうぞお願いします……。
暗黒公使
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
「ああ、そう云やあ、葛西の大旦那は、裏の
林
(
やぶ
)
の中で、
理
(
わけ
)
の判らない
死方
(
しにかた
)
をしてたよ」
赤い花
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
死
常用漢字
小3
部首:⽍
6画
方
常用漢字
小2
部首:⽅
4画
“死”で始まる語句
死
死骸
死人
死屍
死際
死霊
死去
死亡
死様
死別