来訪らいほう)” の例文
旧字:來訪
先住せんじゅうトロ族の発見とその来訪らいほう」というカビ博士の解説文は、報道網ほうどうもうを通って海底都市の人々に大きなおどろきと、深い感銘とをあたえた。
海底都市 (新字新仮名) / 海野十三(著)
近ごろ僕の知人にして雑誌記者の来訪らいほうを受け、なんかの質問を受けたことがある。しかるにその質問があまりくだらなかったので取り合わなかった。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
三月下旬だったか、ある日の夕方、私は、私の疎開地である伊東の漁師街りょうしまちに住む鈴木福男という青年の来訪らいほうをうけた。雨の日だったことをハッキリおぼえている。
親馬鹿入堂記 (新字新仮名) / 尾崎士郎(著)
そのはそれくらいのことでわかれましたが、あとまたちょいちょいこの二人ふたり来訪らいほうけ、とうとうそれがえんで、わたくしは一こちらの世界せかいでこの母親ははおやとも面会めんかいげることになりました。
当時或る洋学者の家などにはこの種の外国人がしきりに来訪らいほうして、前記のごとき計画けいかくを説き政府に取次とりつぎを求めたるもの一にしてらざりしかども、ただこれを聞流ききながして取合とりあわざりしという。
ついこの間もしばらくわなかった友人が来訪らいほうし、こういうことをいった。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
X大使の来訪らいほうは、今や疑う余地がなかった。私には、その会見の時間が、三分間どころか、もっともっと永いものに感ぜられたのであった。私の感じでは、すくなくとも三十分はかかったように思う。
地球要塞 (新字新仮名) / 海野十三(著)