“朱雀大路”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
すざくおおじ46.7%
シユジヤクオホヂ20.0%
しゅじゃくおおじ6.7%
しゆじやくおほぢ6.7%
すざくおほぢ6.7%
すじやくおおぢ6.7%
すじやくおはぢ6.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼は何となく男の本能から悸乎ぎょつとした。美しい人びとの往来する朱雀大路すざくおおじを思うだけでも、永い間田舎に住んだかわきがそこで充たされそうであった。
津の国人 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
つい此頃も、朱雀大路シユジヤクオホヂの植ゑ木の梢を、夜になると、鼯鼠ムサヽビが飛び歩くと言ふので、一騷ぎした位である。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
つい此頃も、朱雀大路しゅじゃくおおじの植え木の梢を、夜になると、鼯鼠むささびが飛び歩くと言うので、一騒ぎした位である。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
つい此頃も、朱雀大路しゆじやくおほぢの植ゑ木の梢を、夜になると、鼯鼠が飛び歩くと言ふので、一騒ぎしてゐた。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
(五位は四十を越してゐた。)その代り、生れた時から、あの通り寒むさうな赤鼻と、形ばかりの口髭とを、朱雀大路すざくおほぢ衢風ちまたかぜに、吹かせてゐたと云ふ気がする。
芋粥 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
羅生門らしやうもんが、朱雀大路すじやくおおぢにある以上いじやうは、この男の外にも、あめやみをする市女笠いちめがさや揉烏帽子が、もう二三にんはありさうなものである。それが、このをとこほかにはたれもゐない。
羅生門 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
何を措いても差當さしあたり明日のくらしをどうにかしようとして——云はゞどうにもならないことを、どうにかしようとして、とりとめもないかんがへをたどりながら、さつきから朱雀大路すじやくおはぢにふる雨の音を
羅生門 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)