敷金しきゝん)” の例文
いへ何處どこまでも奇麗きれいにてこみのければ、のうちには二人ふたり三人みたり拜見はいけんをとてるものもきにはあらねど、敷金しきゝん三月分みつきぶん家賃やちん三十日限さんじふにちかぎりのとりたてにて七圓なゝゑん五十錢ごじつせんといふに
うつせみ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
今日けふよりすぐにおまをしまする、敷金しきゝん唯今たゞいまいてまゐりまして、引越ひきこしはこの夕暮ゆふぐれ、いかにも急速きふそくでは御座ござりますが直樣すぐさま掃除さうぢにかゝりたう御座ござりますとて、なん仔細しさいなく約束やくそくはとゝのひぬ。
うつせみ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)