敵意てきい)” の例文
たがいに敵意てきいをいだいたわけではありませんが、おもわずしらず、はねがあがり、くびの毛が立ち、つめするどくなりました。
けれどこの人たちはわたしがまえにつかまったときの、フランスの百姓ひゃくしょうのように、はずかしめたりののしったりはしなかった。この人たちはたいてい巡査に敵意てきいを持っていた。
竹童ちくどうですら、敵意てきいをわすれて、ぼんやりとその情景じょうけいをながめていた。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
妖精ようせいというものは姿すがた可愛かわいらしく、こころわかく、すこしくこちらで敵意てきいでもしめすと、みなこわがって何所いずこともれず姿すがたしてしまう。人間界にんげんかい妖精ようせい姿すがたものが、たいてい無邪気むじゃき小児しょうにかぎるのもそのせいじゃ。