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支
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つかえ
ふりがな文庫
“
支
(
つかえ
)” の例文
然るに先日の御書状あまりに大問題にて
一寸
(
ちょっと
)
御返事にさし
支
(
つかえ
)
、
不相済
(
あいすまぬ
)
と存じながら延引いたし居候内、今年も明日と明後日とのみと
相成
(
あいなり
)
申候。
鴎外の思い出
(新字新仮名)
/
小金井喜美子
(著)
もし我々の趣味がいわゆる人格の大部を構成するものと
見傚
(
みな
)
し得るならば、作を通して著者自身の
面影
(
おもかげ
)
を
窺
(
うか
)
がう事ができると云っても
差
(
さ
)
し
支
(
つかえ
)
ないでありましょう。
創作家の態度
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「なに小夜さえなければ、京都にいても
差
(
さ
)
し
支
(
つかえ
)
ないんだが、若い娘を持つとなかなか心配なもので……」
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
惜しい事に作者の名は聞き落したが、老人もこうあらわせば、豊かに、
穏
(
おだ
)
やかに、あたたかに見える。
金屏
(
きんびょう
)
にも、
春風
(
はるかぜ
)
にも、あるは桜にもあしらって
差
(
さ
)
し
支
(
つかえ
)
ない道具である。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
そう、こだわって来ては際限がありませんが、十年前の自分と十年後の自分を比較して過去と現在に区別のできないものはありませんから、こう分けて
差
(
さ
)
し
支
(
つかえ
)
ないだろうと思います。
創作家の態度
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
または
書蠹
(
のむし
)
が本を
食
(
くら
)
うと見立てても
差
(
さ
)
し
支
(
つかえ
)
ない。つまり人間が土の中で、
銅
(
あかがね
)
を食って、食い尽すと、また銅を探し出して食いにゆくんでむやみに路がたくさんできてしまったんである。
坑夫
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
今日藤尾に逢う前に先生の所へ来たら、あの嘘を当分見合せたかも知れぬ。しかし嘘を
吐
(
つ
)
いてしまった今となって見ると致し方はない。将来の運命は藤尾に任せたと云って
差
(
さ
)
し
支
(
つかえ
)
ない。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
しかし普通の小説家のようにその勝手な真似の根本を
探
(
さ
)
ぐって、心理作用に立ち入ったり、
人事葛藤
(
じんじかっとう
)
の
詮議立
(
せんぎだ
)
てをしては俗になる。動いても構わない。画中の人間が動くと見れば
差
(
さ
)
し
支
(
つかえ
)
ない。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
白いものは白で区別しても
差
(
さ
)
し
支
(
つかえ
)
ないから、これと同時に、形や質の点においても区別して、一個の具体を二重にも三重にも融通の
利
(
き
)
くように取り扱わなくっては真相には達せられんはずであります。
創作家の態度
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
この模様ならもう少し不平を陳列しても
差
(
さ
)
し
支
(
つかえ
)
はない。
琴のそら音
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
支
常用漢字
小5
部首:⽀
4画
“支”を含む語句
支那人
支那
支障
支柱
突支棒
支流
差支
支配人
一支
支棒
支度
御差支
気支
突支
切支丹宗
支出
支那海
支那街
切支丹
干支
...