掘揚ほりあげ)” の例文
あるひはかの掘揚ほりあげ(雪をすてゝ山をなす所)の上に雪を以て四方しかくなるだうを作りたて、雪にて物をおくべきたなをもつくり
掘るには木にて作りたるすきを用ふ、里言にこすきといふ、すなわち木鋤なり。(中略)掘たる雪は空地あきちの、人にさまたげなき処へ山のごとく積上る、これを里言に掘揚ほりあげといふ。
(新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
あるひはかの掘揚ほりあげ(雪をすてゝ山をなす所)の上に雪を以て四方しかくなるだうを作りたて、雪にて物をおくべきたなをもつくり
掘たる雪は空地あきちの、人にさまたげなきところへ山のごとくつみ上る、これを里言りげん掘揚ほりあげといふ。大家は家夫わかいものつくしてちからたらざれば掘夫ほりてやとひ、いく十人の力をあはせて一時に掘尽ほりつくす。
こは何事なにごとやらんとむねもをどりてふしたる一間ひとまをはせいでければ、いへあるじ両手りやうてものさげ、水あがり也とく/\うら掘揚ほりあげ立退たちのき給へ、といひすてゝ持たる物を二階へはこびゆく。
屋根の雪をほりのけてつみげおくを、里言りげん掘揚ほりあげといふ。