手錠てぢやう)” の例文
聞かれ夫は奇特きどくなる申ぶん夫さへ得心とくしんせぬは合點がてんゆかぬ奴なり手錠てぢやう申付明日より三日の内に三十兩調達致せと猶々なほ/\嚴敷申渡されけり是ひとへに淡路守殿勘兵衞を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
願ふことはよもあるまじ然らば憑司はうたがひなきにあらじ依て手錠てぢやう申付ると有ければ憑司は戰々わな/\ふるひ出し何か云んとする所だまれと一せいしかられて蹲踞うづくまりしぞ笑止せうしなる又大岡殿は榊原家の留守居るすゐへ向はれ此度の一條吟味懸ぎんみがかり三人の役人は其方へ屹度きつと預けおつて呼出すべしと言渡いひわたされたり
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
きけば汝は重々ぢう/\強惡がうあく言語に絶たる者なり依て吟味中入牢申付るとの聲の下より同心ばら/\と立掛たちかゝ高手たかて小手こていましめたり又ふか儀も九郎兵衞と密通に及び萬事よろしからざる致方不屆至極なり依て手錠てぢやう宿預やどあづけ申付ると有て是又手がね腰繩こしなはに掛られけり夫より大岡殿九助に向はれ其方段々だん/\吟味を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)