トップ
>
手心
>
てごころ
ふりがな文庫
“
手心
(
てごころ
)” の例文
いくら其の時代だからといって、芝居や講釈でする大岡
捌
(
さば
)
きのように、なんでも裁判官の
手心
(
てごころ
)
ひとつで決められてしまっちゃあ堪まりません。
半七捕物帳:24 小女郎狐
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
ぬけぬけと、やかましい。こう
圧
(
おさ
)
え付けるこの方に対しても、そちの手脚のもがきには、どこか侍の
手心
(
てごころ
)
がある。——こやつ! この
面構
(
つらがま
)
えを
新書太閤記:02 第二分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そうして会員中には主人も妻君も娘も息子もなるべくは独身者も多く加えて、
此方
(
こっち
)
の
手心
(
てごころ
)
で招待状を発したらば好き自由な人物を聚める事が出来ます。
食道楽:秋の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
その姿は三十前後の、充分分別のある、しっかりした
一人
(
ひとり
)
の女性を思わせた。貞世もそういう時の姉に対する
手心
(
てごころ
)
を心得ていて、葉子から離れてまじめにすわり直した。
或る女:2(後編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
馭者
(
ぎょしゃ
)
は、
秀作
(
しゅうさく
)
さんにいわれてから、
馬
(
うま
)
にむちをあてるのも、
手心
(
てごころ
)
しているようにみられたのです。
山
(
やま
)
のいただきに
白
(
しろ
)
い
雲
(
くも
)
がわいて、
遠
(
とお
)
くの
方
(
ほう
)
で、かみなりの
音
(
おと
)
がしました。
しらかばの木
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
▼ もっと見る
いずれも竹の先を曲げて物を
掻
(
か
)
き込む形となって縁起を取るのであるが、その曲げようにも、老人の語る処によると、やはり
手心
(
てごころ
)
があって、糸などを使って曲げを
吊
(
つ
)
っていたり
幕末維新懐古談:42 熊手を拵えて売ったはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
飼う
手心
(
てごころ
)
もわきまえませんもので、正直なところ、荷厄介で弱っておりますよ
蝶の絵
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
手
常用漢字
小1
部首:⼿
4画
心
常用漢字
小2
部首:⼼
4画
“手”で始まる語句
手
手拭
手前
手巾
手繰
手許
手向
手綱
手際
手燭