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手当
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てあたり
ふりがな文庫
“
手当
(
てあたり
)” の例文
旧字:
手當
雪国の
習
(
ならい
)
として、板屋根には沢山の石が載せてあるので、彼は
手当
(
てあたり
)
次第に取って投げた。石の
礫
(
つぶて
)
と雪の礫とが
上下
(
うえした
)
から乱れて飛んだ。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
勝手
(
かつて
)
の方へ立いで見れば
家内
(
かない
)
の男女
狂気
(
きやうき
)
のごとく
駈
(
かけ
)
まはりて、
家財
(
かざい
)
を水に
流
(
なが
)
さじと
手当
(
てあたり
)
しだいに
取退
(
とりのく
)
る。水は
低
(
ひくき
)
に随て
潮
(
うしほ
)
のごとくおしきたり、
已
(
すで
)
に
席
(
たゝみ
)
を
浸
(
ひた
)
し
庭
(
には
)
に
漲
(
みなぎ
)
る。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
世間の者が
夢
(
ゆめ
)
にも知らぬ血と泥の大沼の
片端
(
かたはし
)
でも見ておこうと、そう
覚悟
(
かくご
)
がきまっては気味の悪いも何もあったものじゃない、体中
珠数生
(
じゅずなり
)
になったのを
手当
(
てあたり
)
次第に
掻
(
か
)
い
除
(
の
)
け
挘
(
むし
)
り
棄
(
す
)
て
高野聖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
就中
(
なかんずく
)
、風呂敷にも
袂
(
たもと
)
にも懐にも盗みあまって、
手当
(
てあたり
)
次第に家々から、
夥間
(
なかま
)
が大道へ投散らした、
霰
(
あられ
)
のごとき衣類調度は、ひた流しにずるずると、山から海へ掃き出して、ここにあらかじめ
纜
(
もや
)
った船に
わか紫
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
手
常用漢字
小1
部首:⼿
4画
当
常用漢字
小2
部首:⼹
6画
“手当”で始まる語句
手当次第
手当放題