手前達てめえたち)” の例文
「おれは来年の春三年生が済めば直ぐに東京の明治学園へ行くんだ。六階のミッション・スクールだぞ。手前達てめえたちは高等を卒業して土百姓になれ」
凡人伝 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
○「やい、神妙しんびょうにしろ、身ぐるみ脱いて置いてけ、手前達てめえたちは大方宇都宮の女郎を連出した駈落者かけおちものだろう」
そのざまは! ……×を抱いてころがっていやがる! ……それで済むかよ! ……手前達てめえたちも姥の祈祷に殉じ、この洞窟へこもった以上、生物断つなア当然だ! ……そいつを何んだ
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
めえなんだ生若なまわけえ身で耳抉みゝっくじりを一本差しゃアがって、太神楽だいかぐら見たようなざまをして生意気な事を云うねえおッちゃア青二せいだ、鳥なら雛児ひよっこだ、手前達てめえたちに指図を受けるものか
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
熊「フヽム左様そうよ、彼女やつ来てくれとかしアがッてよ、おいらが面を見せなけりゃア店も引くてえんだ、本ものだぜ、鯱鉾しゃちほこだちしたって手前達てめえたちに真似は出来ねえや、ヘンんなもんだい」
今夜孝助様に斬殺きりころされるのも心がら、天罰で手前達てめえたち当然あたりまえだが、坊主が憎けりゃ袈裟までのたとえで、此奴こいつかたき片割かたわれと己までも殺される事を仕出来しでかすというは、不孝不義の犬畜生め、たった一人の兄妹きょうだいなり